【コラム/ルポ】社長様、「お店でのアンケート」を信じていますか? |
2004/01/01 |
コラム/ルポ |
社長様、「お店でのアンケート」を信じていますか? |
コラムニスト 湯浅捷彌 (ゆあさかつや) レストランプロデュース&コンサルティング 「有限会社 オフィス・ユアサ」 代表取締役。 (株)ジェイック・パートナーコンサルタント、ジャパン・フードコーディネータ・スクール専任講師、ISO9001審査員登録、HACCP9000コーディネータなどの資格を持つ。 |
初めて投稿します。小社(小職は代表取締役です)は外食企業のコンサルをナリワイとしています。どういう訳かISO9001(品質マネジメント)・ISO14001(環境マネジメント)の認証取得支援もしています。 さて、本日のテーマは「お店でのアンケート」です。 レストランでアンケート用紙を見かけることは、そう珍しくありません。大体「お店のQSCの評価」と「お客様のプロフィールの獲得」の両方が目的のようです。 ISO9001の要求事項(企業が実施しなければいけないこと)の中に「データの分析」という項目があります。「データを集めて、分析して、仕事の改善に繋げる」目的の要求事項です。 この際の「データ」には、何業の場合でもお客さまのアンケートが大きな位置を占めます。問題は誰がどうやってお客様にアンケートをしてもらうかです。外国の事例ははっきりとは分りませんが、どうも日本人は相対でははっきりと物は言わない(感じたままをアンケートに答えない)ようです。 こんな事例があります。小職がISO9001の指導をしたセミナー事業の会社です。セミナー終了時に必ずアンケートを取っています。答えてもらうのは「セミナーの内容」と「講師の質」とセミナーの運営」の良し悪しです。その結果を分析すると85%がとても良い・良いで、普通が10%、やや悪い・悪いは5%しかありません。 ところがです。やや悪い・悪いが合計で5%なのに、集客がだんだん減ってきたのです。この会社の社長はアンケート方法に問題ありと結論付けて、セミナー実施後の郵送方式に変えたのです。 こうして送られてきたアンケートを分析すると、何と普通以下の評価が50%を超えていたのです。更に分析すると、どんなに良い内容でもタイミングをはずしたらダメとの結論が出たのです。今日的なテーマのセミナーの場合、タイミングとは“旬ではもう遅い、ハシリでなければ”だそうです。 さて投稿の趣旨です。社長様「お店でのアンケート」を信じていますか?アンケート方法をどうするかはあなたの仕事です。 |